多職種で支える「食べる」を守る医療|訪問歯科診療に対応|たのしみ歯科|板橋区高島平の歯医者・小児歯科・口腔外科

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多職種で支える「食べる」を守る医療

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2026年1月31日

多職種で支える「食べる」を守る医療

― いたばし在宅歯科医療勉強会 活動報告 ―

先日、歯科医師会館にて「いたばし在宅歯科医療勉強会」を開催いたしました。本会は三ヶ月に一度開催している地域の勉強会で、板橋区や練馬区、北区から歯科医師だけでなく、医師、歯科衛生士、ケアマネジャー、訪問看護師、リハビリ職、介護職など、多くの専門職が参加できるオープンな会となっています。

在宅医療は、一つの職種だけでは成り立ちません。特に「食べること」を支える医療は、多職種の連携がとても重要になります。本勉強会では、普段なかなかゆっくり話す機会の少ない職種同士が、顔の見える関係を作りながら学び合うことを大切にしています。

ケアマネジャーの役割を改めて知る

今回の勉強会では、ケアマネジャーの方より「ケアマネジャーの業務内容」について講演をしていただきました。

医療職にとってケアマネジャーは非常に身近な存在ですが、実際にどのような視点で利用者さんを支えているのか、どこまでの役割を担っているのかを体系的に学ぶ機会は意外と多くありません。

ケアマネジャーは、介護保険サービスを調整する「調整役」というイメージが強いかもしれません。しかし実際には、利用者さんやご家族の生活背景、価値観、人生観を深く理解しながら、その人らしい生活を実現するための支援を行っています。

・どんな生活を望んでいるのか

・何を大切にして生きてきたのか

・どこまで自宅で過ごしたいのか

・どのような最期を迎えたいのか

こうした「人生そのもの」に寄り添いながら、医療・介護サービスを組み立てていくのがケアマネジャーの大きな役割です。

講演では、ケアプラン作成の流れや、日々どのような情報を基に判断しているのか、また関係職種との連携の難しさや工夫についても具体的にお話しいただきました。参加者からは「ケアマネさんの視点を初めて深く理解できた」という声も多く聞かれました。

在宅での食事支援をどう支えるか

講演の後は、「在宅での食事支援の現状」をテーマにディスカッションを行いました。

在宅療養を続けている方にとって、「食べること」は単なる栄養摂取ではありません。

食事は楽しみであり、家族との時間であり、その人らしい生活の象徴でもあります。

しかし、嚥下機能の低下や全身状態の変化により、「食べたいけれど食べられない」という状況に直面することも少なくありません。

ディスカッションでは、以下のようなテーマについて活発な意見交換が行われました。

■ ケアマネジャーへはどう連絡すればよいのか

歯科医療側から見ると、口腔内の問題や食事形態の変更が必要と判断した際、「誰に」「どのタイミングで」連絡すれば良いのか悩むことがあります。

一方でケアマネジャー側からは、

・生活全体の情報をまとめている立場である

・サービス調整の中心となる役割がある

・早めに情報を共有してもらえると助かる

という意見が多く聞かれました。

つまり、「変化に気付いた段階」での早期共有が非常に重要であることが確認されました。

■ どのような情報が求められているのか

歯科側が専門的に評価した内容も、伝え方によっては十分に活用されないことがあります。

ケアマネジャーからは、次のような情報が特に役立つとの声がありました。

・現在の嚥下機能の状態

・食事形態の具体的な提案

・食事中の注意点

・誤嚥リスクの程度

・今後予測される変化

こうした情報が整理されていると、ケアプランへの反映や他職種との共有が非常にスムーズになるとのことでした。

■ 現場で感じる課題

また、現場ならではの課題についても共有されました。

・口腔状態の変化に気付いても相談先が分からない

・医療と介護で使う言葉や評価基準が異なる

・時間的な制約で情報共有が十分にできない

・「食べたい」という本人の希望と安全性のバランス

これらは、どの地域でも共通する課題ですが、だからこそ顔の見える関係づくりが重要であると再認識されました。

この勉強会の特徴  「ざっくばらん」に話せる場

いたばし在宅歯科医療勉強会の特徴は、形式張った講義だけでなく、アットホームな雰囲気の中で本音を話し合える点にあります。

日常業務では、どうしても立場や職種の違いから遠慮が生まれてしまうことがあります。しかし、この勉強会では、

「実はこんなことで困っている」

「こういう時どうしていますか?」

といった率直な意見交換が自然と行われます。

このような対話の積み重ねが、結果として利用者さんへの支援の質を高めていくと感じています。

「最後まで食べる」を地域で支えるために

在宅医療の現場では、「できるだけ口から食べ続けたい」という希望を持つ方が多くいらっしゃいます。その想いを支えるためには、歯科だけでも、介護だけでも実現することはできません。

それぞれの専門職が持つ知識と経験を持ち寄り、同じ方向を向いて支援していくことが大切です。

今回の勉強会を通じて、改めて「連携とは情報を共有することだけではなく、お互いの立場を理解すること」であると感じました。

今後も本勉強会では、地域の多職種が気軽に参加でき、学び合える場づくりを続けてまいります。板橋区において、誰もが「食べる楽しみ」を大切にしながら生活できる地域づくりに貢献していきたいと考えています。

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